わたくしごと

動かないでよ人類

一年にひとつ、あたらしいことを始めよう。
と、あらかじめそう決めていたことにしたらなんだかちょっと恰好良いけど、そういうわけでもなく。
かといって、同じことばかりしているのも退屈だから、なにも始めないわけにもいかず。
ってな迷いを経た結果、去年のYouTubeチャンネル開設に続いて、今年はネットショップを運営することにしました。
着手から早2ヶ月。今はというと、オープンに向けたラストスパートの真っ最中です。

元々サイト運営であったり、多くの人に自社のECサイトを利用してもらうための策なんかを企業のご担当者にアドバイスするようなお仕事もしていたので、「まるではじめて!」ってほどのフレッシュ感はなし。
しかし、「自分のネットショップを持ってみよう」だなんて考えたこともなかったので、マァなかなかの試行錯誤七転八倒っぷりです(特に決済関係が鬼)。

 

あちこちで言いふらしていることではありますが、私は活字が大の苦手です。読むのも書くのも。
ただ、なにかを本気で学ぼうとするときだけは歯を食いしばってベストオブ苦手施設「書店」へと足を運び、関連書籍を手に取る様にしています。
基本なんでもかんでも見切り発車の独学独学で、誰かから何かを習うなんて経験はほぼなかったのですが、今回ばかりはこれまでの様なテヘヘな気持ちでは取り組めません。
何故なら、どんなに小さなショップであったとしても、お客さんからお金を頂戴する立場にあるからです。

つい数年前まで「デザインでも文章でもなんでもやります。勝手にやります。よって、お代は結構!」な生活を10年弱続けていた私にとって、人様から、それも企業ではなく個人からお金をいただくというのは恐怖以外のなにものでもなかったりします。

「販売」というと、過去にいくつかLINEスタンプを出しましたが、そのときもなかなかの緊張感でした。
LINEスタンプって、120円で販売しても実際制作者に入るお金はせいぜい30円くらいなんですね。
ただ、テイクフリー男として長く生きてきた私にとっちゃ30円は財宝。
「どうしようもなくありがたい!!」と金切り声で叫びながら夜中のさいたまをマツダ車で駆け抜けるくらい、感謝の想いが大きくあるのです。
「あぁ、自分の作ったものにお金を払う価値があると思ってくださる方もいるんだ」と、それが不思議で、たまらなく嬉しい。それはもう苦しいくらいに。

 

本屋へ行く。
それはつまり、私なりの大覚悟。
「ネットショップの運営について調べるなら、別にネットでもいいじゃん」というご指摘はごもっとも。
だがしかし、私は本屋へ行く。
何故なら、覚悟が違うからだ!(大したことない主張を二度に渡って繰り返す)

そんな愚かな私の人生にも、たまにはラッキーが訪れるもので。
というのも、苦手な本屋さんズのなかで「ここはちょっと好きかもしれないな」と思えるお店を見付けたのです。
それこそが宇都宮線ユーザーの100人に13人は知っている「TSUTAYA ハレノテラス東大宮店」!

このお店の何が良いって、売り場が広々としていて品揃えが最高なこともあるのですが、それよりなにより大分イケてるスタバが併設されていること。
それも「未購入の本でも2冊までなら持って入って良い」という素敵なご褒美つきです。

この手の、いわゆる「ブックカフェ」というのは埼玉にもちょこちょこあって、なんなら浦和の蔦屋書店の方が自宅からは近かったりするのですが、あちらは商品数が然程多くなく、私が今必要としている本が置いていないので、この東大宮店を見つけたときは「こんな辺境の地にオアシスが!」と心躍ったものです。

ちょっと見てくださる?

席の数。すごいでしょ。
でも、実際はこの画角にすら収まっていないの。
更にずっと奥までいくと、ソファ席も大量に。

素敵だわ。

 

というわけで、今日は「東大宮には、なか卯よりも良いお店があったよ~」というお話でした。

…なんて、こんな短尺で私の話が終わるわけもなく。
本題はここからなのよ。この先は本もスタバもほぼ無関係。
新たな短所が通りますので、道をおあけくださいましー。

 

200あると言われている私の短所。
そのなかでもトップ20に入るであろう末期症状、それは「集中力のなさ」。
こればっかりはもう諦めの境地に入っているのですが、その情けなさを象徴する様な出来事に最近酷く悩まされています。

私は気付いてしまったのです。
自身が「動くものが近くを通ると、一般的な人間の20倍以上気が散る」という最悪の持病持ちであったことに。

一昨日も昨日もおんなじ。
ホワイトモカを片手に2冊の本を持ち込み、一人掛けのソファに沈みながら専門用語バリバリのテキストを怪訝な目で追っていたところ、俯く視界の上ッ側でちょろちょろと動く人の影。
出入り口に近い席だったのでしょうがないことなのですが、うごめく人影がマイ黒目を霞めるたびに「ああん!もうっ!」とうめきながら本をそっと机に置き、ホワイトモカをじっくり味わうという非生産ループにハマってしまうのです。

思えば、これは本屋に限った話じゃありませんでした。
例えば映画館。ここも鬼門です。
隣の席の人がちょっと動いたり、袋をカサカサしたり、ズズズッと飲み物を飲んだりしたときに「ムウウウウウウウウウウ!!」となってしまう。
もちろんそこでカサカサズズズ民を睨んだり、怒りを露わにするような真似はしませんが、それまでの全集中力がOFFになり、心の中でどうしようもないレベルの怒(ド)が発動してしまうのです。
家のテレビで何かしらの作品を観ているときなんかも、一緒にいる人がテレビから離れてヒョッとどこかへ行っちゃったりすると、それがほんの10秒程度であっても「なんでよ!ちゃんと見ようよ!!」と悲しくなる。36にもなって厄介極まりないわ。

でもね、考えてみるとこれって「集中力のなさ」が原因なのではなくて、むしろ「過剰な集中力」がそうさせているのかもしれない、とも思ったりします。
「自分はこんなに集中しているのに!どうして!!」と、そんな思考が招いた悲劇であるような。
まぁその程度で散るものを「集中力」と呼んでいいのかどうかは分からないんですけどね。
人の言葉には超鈍感なくせに人の動きには超敏感って、やだなぁこれ。治らないのかな。

「一度気にしだすと集中力が戻ってこない」というと、その昔読書家の友人から聞いた話を思い出します。
なんでも彼女は本を読んでいるときに自分の鼻のあたまが視界に入ると、それからというもの鼻ばかりが気になって文字に集中できなくなるとのことでした。
その話を聞いたときは「んなばかな」と笑ったのですが、あれから8年が経った今、猛烈に謝りたい。まじごめん。わたしもそれだ。LINEで謝罪しよう。
でもって、どうよ。スマホで読んでいるそこの御方よ。いま、自分の鼻、気になりはじめたんじゃないの?

 

ここ一週間は出入り口に近い席しか取れなかったので、片道40分かけて出向いても帰り道にはホワイトモカの美味しさ以外何も残っていない様な状態です。おいしいだけまだマシか~。

「手軽にネットショップが始められるヨ!」なんて広告を各社がバンバンうっていますが、収支を考えながら自分の作った物を自分の作った場所に並べて自分の責任で売るという行為はそんなに簡単なことじゃありません。
現にほとんどの方が売れないことに胸を痛め、数ヶ月もしない内に辞めてしまいます。
そんな世知辛い世の中で私が今、いっちばん尊敬している民族は「ハンドメイド作家」。
売上の大小に関係なく、「めげずに続けている」その姿勢が輝かしいったらないのです。

私も負けじと来月初旬~中旬のオープンを目指し、あらゆる制作と鬼チェックを繰り返しておりますので、開店した暁にはフラッと遊びに来てくださいね。
なんとなんと一番高い商品は1600円。
私の心臓が今にも壊れそうなことを察しておくれ。

というわけで、今日は「梱包資材と決済手数料まじ高い」というお話にお付き合いいただきました。
私もあなたもあの人もこの人も、人生ぜんぶ上手くいけばいいのにな~~~

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