制作

TЯicKY『This is 未来』寄稿後記

こんばんは。くだらぬ感染症から完全復活した私です。人知れず。

先週、つつつつついに!トリ様ことTЯicKY様の最新作『This is 未来』の紹介動画を公開いたしました。

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こっそり引用 or ポスト(旧ツイート)で感想を書いてくださった方もDMをくださった方々も、ご丁寧にありがとうございました。
前回の『地球VSトリッキー』編では、ご新規様からのメッセージが多めだったのですが、今回頂戴したのはひよこ隊の一味(言い方)が大半で、同じ人が同じ人のことについて語ったものなのに内容によってこうも反応が変わるものなんだなぁと、改めて動画の面白さを感じました。

しかし今回の制作期間は不幸の連続だったワ。
例えば、うっかり失効からの普通免許再取得(事情により猛ダッシュでの取得が必須)。
例えば、感染症でバタンキュー(喉が激腫れで音声収録を延期延期延期)。
例えば、予約更新設定が複数のシステムエラーでおじゃん(動画サイズが巨大なため再書き出し&アップロードに大苦戦)。
などなど、ひとつ残らず私の体たらくが原因で、トリ様には洒落にならないくらいのご迷惑をお掛けしてしまいました。
お詫びとして、来年のスイカフラペチーノ時期にスタバのギフトチケットをお送りします。

経験からの痛感。声が出せないってのは死活問題ですね。
復活までにここまでの時間を要するとは思ってもいませんでした。冗談抜きで50周は録り直しましたもん。
動画で好き勝手喋ってる女こと、るりんこと「じーるりん子」は、私と別人格の設定なのですが、「何故こんな声にしてしまったんだ」と今回ほど後悔したことはありません。
それだけならまだしも、数ヶ月前からお約束していたお仕事のラッシュ&ラッシュも手伝って、人生で初めて漫画みたいに両手で頭を抱えました。
人って悩むと本当にあのポーズをとるんだなぁ。

ただ、声が出せない期間分だけ楽曲と戯れる時間を多く設けられたのは不幸中の幸いでしたね。
その一再生・十再生がなければ浮かばなかった想いにもたくさん出会えました。
それらを最後の最後の一滴まで余すことなく詰め込めたので、結果的には良かったかなぁと思っています。

改めて見返してみても、今回の動画は間違いなく、過去一番の出来!
な、の、で、す、が、
過去一番の初動再生の少なさで鬼ぴえん状態なので、もしお気に召されたら高評価とシェアをちょうだいませませ。
ここ最近は公私ともにXとYouTubeのアルゴリズム変動に踊らされっぱなしなのよ~シャルウィ~

さて、テメエのつまらん苦労話はこの辺にして、動画の超おおまかなポイントをお伝えします。
まずは画面上における動きと演出の量。これに尽きますね。
普段は「画面を見なくても成立するものを」をモットーに動画を作っているのですが、今回は映像演出にもこだわってみました。
冒頭の仰々しいオープニングなんかはその辺がso顕著!

10秒で覚えられる振り

お気付きの方がいらっしゃることを願うばかりですが、この「第一位!!」のラッシュは、その昔テレビで放送されていたDHC化粧品のCMをパロったものです。
何を隠そう今回のお相手はあのプロフェッショナルオマージュニスト トリ様。
目には目を、オマージュにはオマージュをと、私も旧世代のエッセンスをガブガブ取り込んでみました。
とはいえ、PR動画とは思えない内容の尖り具合だったので、トリ様には事前に「これ、大丈夫ですかね…?」とお伺いを立てましたね。これはさすがにね。
そんな私の不安とは裏腹に「全然OK、問題なし(わー)」という音速快諾。
これには思わず「ほんとですか?」と返してしまいました。
ほんとですかって何だよ。作ったのはお前だ。

オマージュといえば、楽曲紹介に入る直前の「カウントーダウンッ!」はちょっと露骨すぎましたね。
本音を言えば、あのシャウトの直後にCDTVに出演しているていのコメント動画を入れたかったのですが、さすがにその映像まで用意してくださいとは言えなかったので、今回はそのままMVへ歩を進めることにしました。
それでなくとも今回はトリ様に「こういう映像素材があったらください」と異常な数の要求をしてしまいましたから。
そのどれもにひとつひとつ丁寧に迅速に対応してくださったトリ様には10万円分の図書券を差し上げたい気持ちでいっぱいです。私が金持ちだったらなぁ。

でも、タイトルコールのあとにライヴ映像と歌詞が出る演出、よくなかったですか?
抜群のポップセンスが光るメロディーと奇想天外摩訶不思議な歌詞、それもトリ様の大きな魅力ですが、私はそれと同じくらいにトリ様とひよこ隊の特殊な関係性が好きなので、どうしてもライヴ映像を使いたいという欲が抑えられなかったんですね。
初見の方や、よく知らん勢な方にはどうしてもあれを観ていただきたかった。
やっぱりライヴなんです。トリ様の一番は。

『承認欲求モンスター』で、主人公の女性をサイバーのセッションバンドにハマるバンギャルに重ねた際に差し込んだこの映像。

わなかより銀だこ派

これも『詐欺ってごめん』のMVオマージュですね。
本家はタイトルのバックが可愛らしいフルーツの盛り合わせなのですが、るりんのセリフに合わせて生々しいものを…と考えたときにパッと浮かんだのがたこ焼きだったので、フルーツをたこ焼きに。流れる星を煌めく青のりに変換しました。意味不明でごめん。

『牛乳飲もうよ』では、スーパーの日配品担当に宛て「売り場でこの曲長して!」とめちゃくちゃな欲求を押し付けたのですが、ジョークなようで実は9割くらい本心だったりするんですよね。
「当たればデカいと言われ続けて十数年…」というトリ様の名文句がツボな私ですが、正直そろそろドカーンッといく瞬間を目の当たりにしたいと願っているのも超事実。
とはいっても、「音楽」という一般的には娯楽とされるものが何をきっかけに流行るかなんて誰にも分かりません。
もっともらしいことをいくら言っても、全ては後付け、後出し、結果論。
だからこそ、勝手なことは軽々しく言えないのですが、トリ様の場合は「笑わせること」から広げていくのが理想だと思っています。

なんせあの人懐っこいメロディーと声。
マルエツの日配品エリアで一ヶ月流してもらったら、お母さんについて歩く子供の10人や20人は口ずさむに違いありません。
一回覚えたら忘れるのが不可能な楽曲揃いですからね。劇薬よ劇薬。

「今回は宇宙の曲だから、パイロットの皆さんは宇宙でこの曲かけてね」というのはあまりにターゲットが狭すぎてアウトですが、スーパーで働かれている方は日本中にたくさんいらっしゃいますから、なにかしらの権限をお持ちの方は是非一度トリ様に掛け合っていただけないかしらと、そう願わずにはいられません。
牛乳のみならず、たいやきの歌も、アイスの歌も、パセリの歌も、もやしの歌も、バナナの歌も、果てにはレジの前でお金が足りなかった事に気付いた客の動きがスローモーションになる歌もあるのでね(守備範囲はイチロークラス)。

あとあれだ。『最後に君と食べたもの』に入る前のこのカット。

『東金タイムカプセル』のMV

ここは平成ド初期の「写ルンです」をイメージしたカラーグレーディングに。
くわえて「映写ムーブをつけたら良い味出しそうだわ~」とも思ったので、導入とラストにその挙動をプラスしてみました。

 

超大まかな動画のポイントはこんなとこかな。
こだわりの箇所は他にもたくさんあるのですが、細かすぎて伝わらないものばかりなので大人しく口をつぐんで穴に落ちます。

私の性格を知ってか知らずか、トリ様からは「こういう動画にしてほしい」という要望がなかったので、今回もゼロイチで好き勝手に感想を詰め込ませていただきました。
歌詞のメッセージも、制作の背景も、その正解を知っているのは作り手ただ一人なので、「ちょっと!その解釈はNo!!」って箇所もあったかと思いますが、そこをスッと胸の内に留め、「NO修正でGO!」のサインを出してくださったトリ様には、10万円分のコリコリSOURSを差し上げたい気持ちでいっぱいです。
赤りんごと青りんご味のやつね。あれ美味しいんだよなぁ。

解釈違いは数あれど、たまのたまーにスーパーまぐれ当たりがあったりするのも面白いんですよね。
前回のなっちゃんのときみたいな。

奇跡にも程がある。

さてさて、動画の話はここらへんにしといて、公開後の動向を追ってみましょう。

動画公開翌週には、トリ様のワンマン&主催ライヴの2days公演が開催されました。
そして、久々のワンマンを終えたトリ様からはこんなポストが添えられていましたね。

いかなる状況下においても前向きな楽曲を作り続けてきたトリ様からの「終わり」を予感させる言葉。
その後に公開されたブログでもコロナ禍から引きずってきた不安や、「もう終わりかな」と考えあぐねていた時間について切々と綴っておられました。
私がトリ様の音楽を好きになってから早いもんで干支一周分の年月が経ちますが、こういった負の感情を表に出されているところは見たことがなかったので、ちょっと驚いてしまいました。
でも、よくよく考えてみれば「そう思うことがないわけないよな」とも思います。
私自身も年を重ねるにつれて、アーティストの引退・バンドの解散への疑問が若い頃とはズレていっているのを感じるくらいですもの。

トリ様の文章には一瞬ヒヤッとさせられましたが、記事の締めに「お世話になっているライヴハウスに恩返しがしたい」「未来のことは分からないけど、みんなが楽しんでくれるライヴが出来たら良いなと強く思っている」といった前向きな言葉が並んでいるのを見て、『This is 未来』をはじめとする過去の楽曲に登場した多くの主人公たちはトリ様の生き写しなのかもしれないなぁと思わされたものです。

喜んだり、沈んだり、立ち上がったり、振り返ったり。
私が『This is 未来』から受け取ったメッセージとして序盤でお伝えしたこのメッセージ。

そういう人もいる

これもあながち大ハズレではなかったのかもしれません。
まぁなっちゃん程のスーパーまぐれ当たりにゃ遠く及ばぬがね。

長く続くことをただ願うよりも、何故好きでいるのかを動画として形にのこせたこと、そして、その機会を与えてくださったトリ様に最上級の感謝を。
また未来でご一緒できることを願っています。

とはいえ、ゼロイチは既にやり切った感があるので、お次は音声のみのインタビュー動画を録らせていただきたいワ。
トリ様はミッキーの如く裏側が大分ミステリアス故、表には出していない感情をたくさん抱えていらっしゃるはずですから、とりこぼすことなく超超長尺なやつをいつかのいつかに録らせていただきましょう。
歴史のとりこぼしは罪ですからね。とりだけに。

これにて寄稿後記はお開き。
冒頭で動画を再生しながら読み進めてくださったそこの奇人さん。今動画はどのあたりですか?
10分も進んでいなかったとしたら、あなたはれっきとした速読王。
その調子でトリ様のアフターワンマンライヴ記事も駆け回ってみてください。
きっと『This is 未来』がより鮮明に、より愛おしくなるはず。

それでは皆様、引き続きよいトリライフを。
トリ様~~~売れろ~~~