わたくしごと

あのラジオ体操に教わった事

こんばんはです。たらちゃんです。
埼玉の空は梅雨とは思えぬ快晴っぷりですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私はと言うと、平成時代とは打って変わって最近は自宅で仕事をすることが増えてきました。
新しいことを始めるための第一歩としてデザインした名刺も無事に納品されましたので、左目だけでご覧ください(肩書と電話番号は恥ずかしいから合成で消去)。

じーるりん子
じーるりん子
なんだよこの名刺。
ふざけすぎだろ。

令和の私は、まさにこの裏面あざらしの様な体勢を何時間も維持する生活を送っております。
これまで経験したことのない閉塞デイズを繰り返す今、猛烈な体の鈍りと孤独に苛まれ、ついには「スポッチャ仲間が欲しい!」とまでのたまう始末です。
過去に勤めてきたどの会社においても一番のお喋り君だった私にとって、手の届くところに仕事仲間がいない環境というのは、大袈裟ではなくマジもんの地獄。
私が師と仰ぐフリーランス姐さんが「フリーになると表情筋がなくなるにゃーん」という恐ろしい宣告を植え付けてきたことも手伝って、その恐怖菌は日々増殖の一途を辿っています。こわいにゃん。

環境とは、心身に多大な影響を及ぼすもの。
その証拠に良くも悪くも体に様々な変化が出ており、そのひとつに「起きてもずっと頭が寝ているような状態になる」という苦があるのですが、先日それを友人に相談してみたところ、「ラジオ体操やってみたら?」と提案されました。
そのときは「ラジオ体操って単語、久々に聞いたなぁ」と返し、さらっと次の会話に移ったのですが、昨日ふとそれを思い出し、数十年振りに試してみることにしました。
するとどうでしょう。深呼吸まで終えた頃には驚く程に体が軽くなり目が冴え、近所の犬がワンと吠えたのです。
最後の現象は偶然だったにしても、「これはいいぞ」と体がそう言っているのを実感しました。
しかし、その喜びも束の間。シャキッと目覚めた感覚を手にしたとき、私はある忌まわしき過去の記憶に憑りつかれてしまいます。
それは、小学校の夏休みのことでした。

さいたまルールなのか、それとも全国的に行われているものなのかは知りませんが、私の小学校には近所の公園に子供が集まってラジオ体操をするという夏休みの恒例行事がありました。
参加すると「ラジオ体操カード」なるものに自治体のおじさんがスタンプを押してくれて、それが10個たまると僅かばかりのお菓子を貰えるというコスパ最悪の伝統行事。
今思えば、私の人生における初めてのスタンプカード体験は、あのラジオ体操カードだった様な気がします。

いくら活発な子供とはいえ、毎朝6:30に起きて公園に向かうというのはなかなかに酷なこと。
しかし、同級生たちは皆スタンプをためる楽しさとお菓子欲しさに積極的な参加意欲を見せており、「行かないと親が恐いから仕方なく行く」という不純な動機でぶつくさ文句を言いながら取り組んでいたのは私だけでした。
当時から朝が苦手だった私にとって、6年生まで続くこの悪しき風習が与える苦痛はなかなかのもの。
7割睡眠状態にある体で公園までの道をふらふら歩きながら、虚ろな視界に向かって少年はこう意気込みます。

「帰ったら、ぐっっっすり寝てやる」

しかし、そんな誓いなど虚しく、ラジオ体操を終えた頃には完全に目が覚めてしまうのです。
「寝たかったのに…」幼心にこの悔しすぎる感覚を心底憎く思っていた私は、どんどんラジオ体操を嫌いになっていくのでした。

それから20年以上が経過した今、あんなにも忌み嫌っていたラジオ体操の効果を有難がっている私に向かって、幼少期の私が「ウラギュリモノ!」と、そう片言で叫ぶのです。
でもね少年よ、関係性は変わらないのに時間の経過と共に感じ方が変わっていくことというのは世に多くあるものなんだ。
一話目では犬猿の仲だったケイコとマナブが最終話では仲良く月刊情報誌を創刊するまでになった的なね。ああ誰か映画化しれないかしら。私とラジ体。10回観てくれた方にはお菓子を差し上げるわ。わずかばかりのね。

Google曰く、ラジオ体操には「有酸素運動」「筋肉トレーニング」「ストレッチ運動」「バランス運動」の要素が散りばめられており、血流を良くすることによって元気に一日を迎えられる効果があるそうです。
それを知ったことで、「きっとあの頃のラジオ体操は夏休みに子供をだらけさせないための施策だったんだな」と妙に納得してしまいました。ちくしょうめ。

この「ラジオ体操」に関して言えば肉体的なことなのでちょっと話は違ってきますが、「あんなにもやろうと思っていたことがいざというときにやりたくなくなる」という現象は、怠け者代表の私がよく体験してきたことだったりします。と共に、みなさんにもそうあってほしいと願う天邪鬼代表な私もお許しください。

就業後の時間を使って何かを勉強しているとき、「今の仕事を辞めたら、勤務時間を丸々勉強に費やしてもっとステップアップできるじゃん!」なんて息巻いておきながら、実際辞めてみると在職時よりも勉強時間が短くなっていたりするアレですね。ちょっと具体的過ぎるが。
「帰宅部の子より運動部の奴の方が成績が良い」という私の偏見は学生時代から覆らず、忙しい人ほど忙しい中で多くの成果を出していくものです。
「社会人になったら忙しくなっちゃうから、学生の内にいっぱい遊ぶの!」なんて言う子は、社会人になってもなんやかんや理由をつけて遊びまくるし、「バンギャじゃなかったら今までのチェキ代で100万貯まってたわ」と言う子は、例えバンギャルじゃない人生を歩んでいたとしてもその100万円は手元に残っていなかったことでしょう。
「煙草を吸ってなかったら」とか「パチンコをやってなかったら」とか、そういうのも全部同じです。それすなわち幻想なのです。もっとチェキ買いましょう。

というわけで、本日は「ラジオ体操めっちゃいい」「人間なんて変わりゃしねぇ」の二本立てでお送り致しました(もうめちゃくちゃ)。
ちょっと支離滅裂が過ぎるので、次回はレシピの如く順序立てた素敵なお話を繰り広げたいと思います。
引き続き良い木曜をお過ごしください。